【カウンターの向こう側】
今回の第99話で一旦休載させて頂きます。
思えば、Barでおきるさまざまなドラマをノンフィクションで平成19年から11年書かせて頂いてきました。
Barに来たこと無い方に、
「どんな場所なんだろう?」
「こんなお酒があるんだ」
と少しでもBarの文化を伝えようと書いていました。
お店の名前を出さなかったのは、Taro’sBarだけでなく、どんなBarでも素敵なドラマが繰り広げられていると知って欲しかったからです。
最初は10話でやめるつもりでした。
その次は3年で、50話で、10年で、とどんどん長くなりましたが、途中から
99話までは書こう
と決めていました。
そのうち機会があれば、また100話から書かせて頂くことがあるかもしれませんが、とりあえず一旦休憩します。
文だけは自分の物で生きてきた証しみたいな物ですが、
【カウンターの向う側】は皆様のご来店や中日新聞、ホームニュース等関わった方々のお陰で成り立っていました。
いつか本に出来たらいいなって少し思っています。
関わった皆様に、読んでいた皆様に、Barと洋酒の文化に感謝します。
カウンターの向こう側
~第99章(99杯目)~
とある夜、男性の二人組のお客様がおみえになりました。ひとりの男性の方に初めてのお子様が出来たのをお祝いしに来たようでした。
二人でウイスキーのロックを傾けながら、今年子供が生まれる男性が既に二人の子供がいる男性の方に子育てについていろいろ聞いていました。
ひとりの男性の方がマスターに「マスターは子供さん大きいですか?どうでしたか?」と問いかけてきました。
マスターは既に子どもが二人とも成人しているので、二人の質問に一つひとつ答えていました。
最近子どもとのことで楽しかったことを聞かれたとき、マスターは子どもが小さい時分から「大きくなったら一緒に飲みに行こうね」と約束していたこと、そして成人した順にBarに二人で一緒に飲みに行ったことと伝えました。それを聞いた二人の男性は、自分の子どもと飲みに行くことを想いながら、その後、また二人で楽しそうに話していました。
子どもと飲みに行くのはBarに行く人なら誰しも夢見ることもあるでしょう。
たまには一度親子で一緒にBarのカウンターで飲むのも良いかもしれませんね。
Taro’sBar 本間太郎
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